患者様のご家族より、ご家族が住まれている埼玉県の病院への搬送依頼をいただきました。
今回の患者様は脳梗塞の発症により、酸素、吸引、点滴を継続して移動する必要があり、弊社の救命士と看護師の2名体制で担当させていただきました。
愛媛県の病院から岡山駅へ
搬送当日は、受け入れ病院との調整の関係で早朝からのスタートとなりました。
四国には新幹線の通る駅がないため、最寄りの岡山駅まで車両で移動する必要があり、病院へお迎えに行ったのは深夜3時のことでした。まだ外は真っ暗でしたが、気合を入れて搬送をスタートいたしました!
出発病院である新居浜病院へお迎えに上がると、準備を終えた患者様と対面しご挨拶をしました。
脳梗塞の影響で構音障害がある方でしたが、「よろしくお願いします」「大変ですね」とお話ししてくださり、私たちからも長時間ですが一緒に頑張りましょうとお伝えしました^^
新居浜から岡山駅までは、いつもお世話になっている岡山の介護タクシー、キリンタクシー様にご協力いただきました。
駅での介助や長時間の移送を何度も経験されているため、こちらとしても安心してお任せすることができました。
早朝から長時間の運転ありがとうございました!
岡山駅到着
途中トイレ休憩を一度挟み、約2時間ほどかけて岡山駅に到着しました。
ほぼ始発の時間帯でしたが、駅は少しずつ混雑してきていました。その中でも岡山駅の方々のスムーズな案内のおかげで、無事に新幹線ホームの待合室まで移動ができました。
今回乗車した新幹線は岡山駅を始発とする新幹線であったため、時間に余裕を持って新幹線に乗車することができました。
酸素ボンベや吸引器等、医療機材の多い搬送でしたが、色々な方のご協力のおかげで多目的室への移乗も安全に行うことができました。新幹線への乗車は何度経験しても緊張するものですが、どれだけ慣れても程よい緊張感は忘れずに行っていきたいと思います。
新幹線多目的室にて
岡山駅から東京駅までの道のりもまた3時間強の長時間でした。
多目的室内ではバイタルサイン測定や吸引等の医療行為に加え、自力での体動が困難な方であるため定期的に体の向きを変えたり、圧抜きをしながら患者様の過ごしやすい環境づくりにも努めました。
多目的室は狭く何をするにもコツがいる環境ではありますが、今回はスタッフが2名同行しましたので協力してケアを行いました。
今どの辺りを走っているか等お話しするとしっかりと反応も示してくださり、コミュニケーションと併せて意識レベルの評価も忘れずに行いました。
東京駅から埼玉県の病院へ
道中は大きなトラブルはなく、東京駅に到着しました。
東京駅で待機していた弊社スタッフと合流し、こちらでも安全にストレッチャーへ移乗。
岡山を出発した時より東京の気温が高く、患者様やご家族様も驚かれていました。
ストレッチャーのまま車両に乗り込み、約1時間半ほどかけて埼玉県の病院に向かいました。
車内でもオムツ交換や必要なケアを行いながら移動しました。それまではあまり眠ることのなかった患者様でしたが、最後の車両の中ではほとんど眠って過ごされました。
道路の渋滞にも巻き込まれることなく、予定時間より早く目的地の北本病院に到着しました。
患者様との別れ際、お礼を伝えると「ありがとうございました」「頑張ります」とお話ししてくださり、感慨深い気持ちになりました。
最後に
今回のご依頼は、ご自宅からご自宅への移動を予定されていた方が入院となり、一度キャンセルとなった案件でした。
それでもご家族様が弊社と連絡を取り続けてくださり今回の搬送が実現し、キャンセル時の案件から携わっていた私としては、無事に終えることができてよかったという気持ちと、今回最初から最後まで担当することができたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
患者様と埼玉県に住むご家族が再会されたときの嬉しそうな表情は忘れられません。
この度は弊社のご依頼いただきありがとうございました。