患者様のご家族より依頼があり、山口県の福永病院から千葉県にあるライフコミューン下総中山まで救命士がお付き添いさせていただきました。
患者様は80代の男性。アルツハイマー型認知症がありご家族の認識は難しい状態ではありましたが、とてもお元気な方で、こちらの問いに対してもしっかりと受け答えすることができる状態でした。
福永病院から新山口駅までは現地の介護タクシー
福永病院の最寄駅は新山口駅になるため、現地の介護タクシーに協力していただいて車両にて約1時間30分かけて向かいました。
車内にてバイタル測定を行いながら向かい、患者様は車窓から景色を眺めながらゆっくりされていました。
長時間の車移動となりましたが、大きなトラブルもなく新山口駅に無事到着しました。
新山口駅出発
患者様はスタッフの介助があれば歩行が可能な方でしたが、長時間の移動となることや、オムツ交換が必要だった関係で、搬送には新幹線の多目的室を利用しました。
新幹線内に乗り込む際は、介助にて多目的室のベッドに横になって頂きました。
その後は、定期的にバイタルサイン測定や、オムツ内の確認などを行いながら過ごしました。血圧が低めな方でしたが、付き添いの救命士が適宜状態観察を行い、体調悪化時もすぐに対応ができる状態を取りました。
多目的室内では、車窓から外の景色を見てリラックスして過ごされている様子でした。
移動中に昼食の時間になり、ご家族で準備して頂いたゼリー飲料を介助行いながら摂って頂きました。患者様はとても優しい方で、「一緒に昼食を食べましょう。」と気を遣って下さいました。
認知症の患者様はその方の元々のお人柄が症状にも関係してくると言われています。患者様のお優しく温かなお人柄を感じられた時間でした。
東京駅到着
約4時間の新幹線移動の後、東京駅に無事到着しました。
駅ホームでは弊社ドライバーが車椅子を持参して迎えに来ており、弊社ドライバーと協力して車椅子に乗り換えます。
その後は弊社車両が待機している東京駅丸の内口まで移動しました。担当しているスタッフは東京駅への送迎を何度も経験済みです。この日もトラブルなく、スムーズに移動ができました。
車内には車椅子のまま乗り込み、目的地に向け出発です。
車内では、外の景色を見ながらリラックスしていました。山口県とは違った雰囲気の景色、楽しい移動となったでしょうか。患者様にとって少しでも気分転換になっていましたら嬉しいです!
施設に到着
目的地まで約1時間ほどでしたが、特に問題なく目的地に到着しました。
到着後は、施設の車椅子に移動して頂き担当の看護師へ引き継ぎをしました。
最後にご家族と患者様にご挨拶をして搬送が終了となりました。
今回は認知症のある患者様のご移動でしたが、最後まで穏やかに過ごされ無事に到着することができました。
認知症は人によって症状の個人差が大きいため、患者様お一人お一人に合わせた対応が必要不可欠です。
今回の搬送でも患者様からさまざまなことを学ばせていただきました。この経験を今後の糧としていきたいです。