今回は石川県のご自宅までお連れした例を紹介していきます
事例
患者様
年齢: 40代
性別:女性
疾患:悪性腫瘍
症状:幻視、酸素低下
ADL:全介助
医療処置:酸素3L、吸引、尿道カテーテル
出発
この日は神奈川の施設から東京駅までの移動だったので高速が渋滞することを見越して朝早い出発を設定しました。
朝早くの出発にも関わらずご家族様、施設の方にご対応いただけて感謝の限りです。
今回は医療処置があることと2名体制での方が安心とことで救命士・看護師の2名体制でお付き添いしました。
今回はご自身で動くことができなかったためストレッチャーを使用しました。
お見送りの際にはたくさんの施設の方と涙を流しながらお別れを惜しんでおりました。
その光景を見てたくさんの方に愛されていたんだなあと感じました。
また、施設の方もご家族様もとても優しく素敵な方でとても良い環境で過ごしていたのだなと思いました。
東京駅まで
東京駅までは介護タクシーで行きました。いつもスケジュールにはゆとりを持つのですが、
この日は予定到着時間の50分ほど前に着きました。
早く着けてよかったですとおっしゃっていただけたのでほっと一安心。
今回はお母様にご家族を代表して道中お付き添いしていただきました。
対象者様のことを常に気にかけ幻視に対する不安・恐怖に寄り添っていました。
また余裕があることで気持ちにもゆとりができ、より安全に患者様に配慮しながら東京駅の待合室へと移動できました。
待合室にいる間も患者様に変化がないか常に観察します。特に問題なく過ごしておりました。
時間になると駅員さんが来てくださり、ホームまで案内していただきました。
いつもと同じように新幹線の多目的室へ移動しました。
新幹線内
お母様が近くで見ていたいとのことだったので、
私たちは何かあったらすぐ対応できるように多目的室の外に出ました。
30分〜1時間毎に対象者様とお母様の様子を伺ったりバイタルを測定しました。
特に何事もなく新幹線は過ごせていました。
金沢駅へ到着し、ご自宅へ
駅では介護タクシーさんがホームまでストレッチャーを持ってホームまで
迎えに来てくれてくれたので布担架で持ち上げストレッチャーへと移乗し車へと乗り込みました。
車内でもずっとお母様が対象者様の横にいてくださいました。私は後ろで見守りをしました。
ご自宅へ到着すると、ご家族だけでなく親戚の方もおり、大勢の方に見守られながらお部屋まで移動しました。
移動した後に訪問診療の方へ申し送りし搬送終了となりました。
最後に
何事もなく到着したことに皆様から大変喜んでいただき、私たちもこの搬送に関われて大変光栄です。
また、終始対象者様に献身的に寄り添うお母様のお姿がとても印象的だったのと、
お母様をはじめとするご家族様の温かい人柄に触れることができ嬉しく思いました。
何事もなく、素晴らしい搬送になったのもご家族様の様々なお気遣いのおかげだと感じております。
本当にありがとうございました。
素敵なご家族様のお近くで患者様が静養できますことを心より祈っております。