70歳代の女性の方の転院移動のお付き添いをさせていただきました。
名古屋の藤田医科大学病院から江戸川病院まで
娘様の通える範囲で、治療と療養のための移動です。
容態
患者様は血栓症により片足の壊疽をおこし、足に強い痛みがあります。出発前の聞き取りによると、入院中に消化管潰瘍を発症し、完治したけれども体力が落ちている状態とのことです。
搬送方法は娘様とも相談し、病院から名古屋駅まではリクライニング車椅子で、新幹線の中は多目的室で寝て移動、東京駅から江戸川病院までは再びリクライニング車椅子で移動することに決定しました。
出発前容態確認
出発当日。看護師は藤田医科大学病院へ、患者様のご様子を確認するために出発より少し早めに向かいます。患者様は足を胸に寄せて折り曲げて痛そうにしています。「やだね。。。早く終わらしちゃいたいよ」と、苦悶表情を浮かべ、だるそうにしていました。どうやら発熱もあるようでしたが、藤田医科大学病院を出発前に投与された解熱鎮痛剤の効果もあり、到着するまでにはずいぶん楽になったようでした。
名古屋駅までは介護タクシー「フォレスト」様のリクライニング車椅子で向かいます。揺れや振動で足に痛みを感じやすいですが、「フォレスト」様の滑らかな運転により、痛みの悪化なくスムーズに名古屋駅に到着することができました。
名古屋駅に到着後、駅の車椅子を借りてホームで待っていると、突然患者様のお姉さまがいらっしゃいました!大体の時間を聞いて、多目的室がある車両を調べて、駅の入場券を購入して患者様を待っていたようです。患者様も娘様も驚いていらっしゃいましたが、サプライズに笑顔が溢れていました。
いよいよ新幹線乗車です。車椅子を多目的室のベッド脇まで寄せて、片足で「よいしょ」とベッドに移動します。車椅子を駅員が回収する間、看護師は患者様の体をしっかりサポートして、ゆっくり横になっていただきます。
新幹線多目的室
検温、オムツチェックを済ませた後、座ってお食事の介助をします。食事があまり取れていなかったようですが、移動中は座ってサンドイッチ、おにぎりと娘様が用意された果物も召し上がることができました。お食事の後は車窓の景色を眺めたり、家族のお話をされたりしながらのんびりお過ごしになりました。
また天気が良かったので、富士山も美しく見ることができ、患者様も喜んでいました。
東京駅にて
東京駅でもホームで駅員が待機して、列車とホームの隙間にスロープをかけてくださいますので、スムーズに車椅子のままで移動ができます。
改札を出た後はそのまま車両に乗り込み、煉瓦造りの東京駅を後にします。
とてもいいお天気だったので、時折見える富士山に見守られ、江戸川病院に到着しました。
今回は娘様のお近くに、治療と療養のための移動だそうです。
娘様の愛情を身近に感じつつ、治療に専念できることを願っております。
素敵なご家族の搬送にお付き添い出来て私も幸せな気分にならせて頂きました