ご家族様から搬送のご依頼があり、富山県から千葉県への転院搬送のお手伝いをさせていただきました。
患者様は50代の女性の方で、容態が不安定との情報があったため道中での急変等に備え、看護師と救急救命士の2名体制で担当しました。
できる限り負担が少なく安全に移動したいというご家族の希望もあり、新幹線の多目的室を予約して対応させていただきました。
富山はまだ風が冷たく感じましたが、この日はとても天気が良い日でした☺︎
富山県立中央病院から富山駅までは現地の介護タクシー
搬送当日は早朝からのスタートとなりましたが、富山県立中央病院の主治医の先生や看護師の皆様にご協力いただき予定通りに合流ができました。
当日はご家族が移動直前まで寄り添われていたこともあり、事前にいただいていた情報よりも穏やかな表情をされていて安心しました。
富山駅までは、いつも富山搬送の際にお世話になっている富山県の介護タクシーさんにご協力いただきました。現地の方の協力なしには実現しない搬送であると実感しました。
富山駅から東京駅へ
富山駅に到着すると、駅員の方の案内で新幹線の時間まで待合室で待機します。
この日の弊社スタッフが一人花粉症でくしゃみを連発していると患者様もご家族の方の心配してくださり、花粉症の薬(市販のもの)をご厚意でいただき、本当に感謝です…
適宜バイタルサインを確認しながら患者様と雑談しているとあっという間に新幹線の出発時刻です。
新幹線では多目的室を利用しました。多目的室内の座席は完全フラットな状態、もしくは普通の座席同様にほぼ直角の角度のどちらかとなります。適度なリクライニングが付けられない座席のため、患者様に合わせた工夫が必要となってきます!
この日も完全に横になってしまうと辛く、しっかりと座っていくのも長時間だと辛い患者様でしたので、スタッフ2名で協力し患者様の安楽な姿勢を常に探りながら対応いたしました。
痛みも強く出ている患者様でしたが、姿勢を整えると落ち着かれ、車窓から景色を眺めておられました。
途中ご家族も多目的室に面会に来てくださり、そのおかげか表情も穏やかな瞬間が多く見られました^^
東京駅到着
約2時間半の新幹線移動を経て、東京駅に到着いたしました。
東京駅では弊社スタッフがリクライニング車椅子を持って待機しており、安全に降車することができました。
実は当初、ストレッチャーでの移動を予定していたのですが、完全に横になるのが辛いという患者様の意向を尊重し、また東京駅から到着地までも時間を要することから急遽、角度がつけられて尚且つ他の車椅子より楽な姿勢で移動ができるリクライニング車椅子での移動に変更し、対応いたしました。
弊社は東京都中央区に拠点がある為、東京駅にも数分で到着します。今回のように臨機応変な対応が可能な点も、弊社の一つの強みとして今後に活かしていきたいと思っています。
鴨川亀田総合病院へ向け、PAS車両にて出発
東京駅を出て車両に乗り込み、千葉県の鴨川亀田総合病院に向けて出発しました。
新幹線での大移動後でしたが、ここまでバイタルサインの変動や急変等もなく経過しており一安心。しかし、病院にお送りするまでは気が抜けません。車内でも患者様が少しでも安楽に過ごせるよう、常にバイタルサインの変動に注意し、適宜体位変換などを行いながら移動しました。
少しの振動でも痛みが強まる患者様の状態に合わせ、持続点滴の痛み止めもタイミングを相談しながら使用しました。
車両での移動時間は1時間半ほどと長時間ではありましたが、病院が近付くにつれ見えてくる千葉県の景色に、ご家族と嬉しそうにお話しされる様子も見られるようになりました。
元々、海なし県で育ったスタッフの1人は、海が見えると患者様に負けじと感動していました、、笑
そんな様子を見て患者様も笑ってくださり、車両移動の終盤はご家族様も交え皆で談笑しながら、無事に病院に到着しました。
最後に
今回は急変リスクも高い患者様の搬送をお手伝いさせていただきました。
事前に急変時の対応やどのような状態が予測されるか等も弊社と出発病院様とで打ち合わせを重ね、ご家族様にもご協力いただき無事に搬送を終えることができました。
長時間のご移動、大変お疲れ様でございました。
綺麗な海が見える鴨川市で、また新たな思い出を作っていただけましたら嬉しい限りです。